東京都の商店街・商店群(主に東京23区内)を散歩し、様子を写真つきで簡単にまとめているブログです。 ※管理人=志歌寿ケイト(しかすけいと)
現在、東京の商店街・商店群の紹介記事を約2000件掲載している他、散策モデルコース図などもあります。
※各記事の内容は主観的なものであり、またその日付の時点のものですのでご了承ください。なくなった商店会も含んでいます。
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2005年01月01日
東京23区・商店街歩行見聞録(仮) その015 一駅一商店会
その015 一駅一商店会 (2005年10月29日歩行)
昨日のように、同じ駅前で細かく商店会が分かれた場所は珍しくない。一方、駅前の商店会をひとつに統合してしまう場合もある。このほうが各種サービスはしやすいだろうし、利用者にとってもわかりやすい。今日はたまたま、そんな商店街を歩いた。
天気は曇り。雨はまだしばらく降りそうにない。いつものように京王線で新宿に出たあと、西武新宿駅まで歩く。池袋線と同じく、西武新宿線はほとんど使ったことがない。駅名を見ても場所のイメージが湧かない。停車駅をよく確認し、急行に乗って練馬区の上石神井駅へ向かう。
出口への階段からかなり遠いところのドアから降りた。電車がホームから遠ざかると、ものすごく静かだ。街の音がほとんどしない。ここは本当に急行停車駅なのだろうか。とりあえず駅前から繋がる商店街を見て回った。
上石神井には八つの通りの商店街があり、街灯もそれぞれの通りによって違っている。しかしその街灯の下には、共通の黄色い商店街旗が掲げられている。商店会はひとつに統一されているのだ。
それにしても昼間とはいえ、急行停車駅にしては妙に落ち着いている。悪く言うと華がない。庶民的な街だし駅利用客もそこそこ多いはずなのだがどこかエネルギーがなく、かといって後ろ向きになるほど寂れてもいない。ギラギラしたチェーン店は少ないが個人商店が売り声を出すという感じでもない。
などと静けさに浸っていると、たまたま中学生か高校生だかの帰る時間に当ってしまったようで、雰囲気が悪くなった。大きな声で何か言ってふざけながら、僕のまわりをウロチョロされる。僕はどうもああいう、中学でも高校でも大学でも、うるさい学生というのが好きではない。道に広がって歩かれるのも嫌だ。すれ違う時にこちらが車道や植え込みに出させられたりもする。なぜ縦になれないのかと思う。これは自分がその年代だった頃から釈然としない。堂々としているのはかまわないが、学生はマナーが良いほうが断然格好良い。
次第に雲行きが怪しくなってきた。区境を越えて杉並区に移動し、東隣の上井草の駅前を早足で歩く。ここの商店街は店は少なくないのだが、狭い二車線の道に沿っているので、ちょっと歩きづらい。一車線以外の街路の商店街はどこも寂れがちなものだが、特に歩道の取れない二車線道路は商店街としては辛いと思う。ぶらぶらと買い物しようという雰囲気にはどうしてもなれない。
ここにはアニメタウンと書かれた商店街旗がぶら下がっている。確かに杉並はアニメの制作会社が多いとは聞くが、アニメタウンというほど推しているようにも見えない。こういうのは徹底的にやらないと面白味が出ない。ちょっとロボットとかウルトラな人とかを入り込ませた程度では、半端なのだ。僕も高校時代まではけっこうアニメに詳しかったのだが、上京して自分が表現する側を目指した時にスッパリと足抜けしてしまった。商店街も何かを表現する側だと考えれば、他人の作ったものをちょっとやそっと取り込んでもしょうがないと思う。過剰なほどそれに詳しくなるか、オリジナルなものをやるかしなければ目立てない。
雨が降り出さないことを祈りつつ、また電車に乗って都立家政駅へ向かった。ここは駅と交差する商店街がひとつだけの、わかりやすい構造の街だ。街灯には「家政」とのシャレと思われる火星人っぽいキャラクターの旗が下がっている。これは割と好きだ。商店街そのものも、一車線の街路に展開していて歩きやすい。古い店も新しい店も、この通りに仲良く軒を並べている。都心に少し近づいたせいか、上石神井よりちょっとお洒落な店もある。
大きくない駅前では、基本的にこの「ひとつの駅にひとつのメインストリート」という造りがしっくりくるし、何より暮らしやすそうだと僕は思う。そもそも商店街とは集積しているから便利なのだ。
ひとつ新宿寄りの野方駅もまた、短いアーケードを除いた五本の通りがひとつの大きな商店会となっている。各駅停車しか停まらない地味な駅だが、上石神井よりもむしろ賑わっていて、どの路地も人通りが多い。もちろん主力は食品の店だ。飲食店も意外と多い。この地域は平行して走るような路地がなく、人の通り道が限定されるのが功を奏しているのだろうか。今日まで歩いてきた中でも濃い商店街のひとつだ。
半ば予期していたが、空がどんどん暗くなってきた。ここで大人しく退散だ。どうも天候にはいまひとつ恵まれないが、こればかりは仕方ない。雨が本降りになる前に何とか帰宅できた。
一国一城令ではないが、一駅に一商店会というは、僕は賛成だ。会を運営するほうは大変だとは思うが、利用者にとっては何よりも存在がわかりやすく、買い物スタンプなどのサービスもより使いやすくなる。そして、あまり商店街の範囲を広くしすぎないことも大切だと思う。店が散らばって薄っぺらくなるよりも、濃密な商店街を目指したほうが街はきっと元気になる。
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昨日のように、同じ駅前で細かく商店会が分かれた場所は珍しくない。一方、駅前の商店会をひとつに統合してしまう場合もある。このほうが各種サービスはしやすいだろうし、利用者にとってもわかりやすい。今日はたまたま、そんな商店街を歩いた。
天気は曇り。雨はまだしばらく降りそうにない。いつものように京王線で新宿に出たあと、西武新宿駅まで歩く。池袋線と同じく、西武新宿線はほとんど使ったことがない。駅名を見ても場所のイメージが湧かない。停車駅をよく確認し、急行に乗って練馬区の上石神井駅へ向かう。
出口への階段からかなり遠いところのドアから降りた。電車がホームから遠ざかると、ものすごく静かだ。街の音がほとんどしない。ここは本当に急行停車駅なのだろうか。とりあえず駅前から繋がる商店街を見て回った。
上石神井には八つの通りの商店街があり、街灯もそれぞれの通りによって違っている。しかしその街灯の下には、共通の黄色い商店街旗が掲げられている。商店会はひとつに統一されているのだ。
それにしても昼間とはいえ、急行停車駅にしては妙に落ち着いている。悪く言うと華がない。庶民的な街だし駅利用客もそこそこ多いはずなのだがどこかエネルギーがなく、かといって後ろ向きになるほど寂れてもいない。ギラギラしたチェーン店は少ないが個人商店が売り声を出すという感じでもない。
などと静けさに浸っていると、たまたま中学生か高校生だかの帰る時間に当ってしまったようで、雰囲気が悪くなった。大きな声で何か言ってふざけながら、僕のまわりをウロチョロされる。僕はどうもああいう、中学でも高校でも大学でも、うるさい学生というのが好きではない。道に広がって歩かれるのも嫌だ。すれ違う時にこちらが車道や植え込みに出させられたりもする。なぜ縦になれないのかと思う。これは自分がその年代だった頃から釈然としない。堂々としているのはかまわないが、学生はマナーが良いほうが断然格好良い。
次第に雲行きが怪しくなってきた。区境を越えて杉並区に移動し、東隣の上井草の駅前を早足で歩く。ここの商店街は店は少なくないのだが、狭い二車線の道に沿っているので、ちょっと歩きづらい。一車線以外の街路の商店街はどこも寂れがちなものだが、特に歩道の取れない二車線道路は商店街としては辛いと思う。ぶらぶらと買い物しようという雰囲気にはどうしてもなれない。
ここにはアニメタウンと書かれた商店街旗がぶら下がっている。確かに杉並はアニメの制作会社が多いとは聞くが、アニメタウンというほど推しているようにも見えない。こういうのは徹底的にやらないと面白味が出ない。ちょっとロボットとかウルトラな人とかを入り込ませた程度では、半端なのだ。僕も高校時代まではけっこうアニメに詳しかったのだが、上京して自分が表現する側を目指した時にスッパリと足抜けしてしまった。商店街も何かを表現する側だと考えれば、他人の作ったものをちょっとやそっと取り込んでもしょうがないと思う。過剰なほどそれに詳しくなるか、オリジナルなものをやるかしなければ目立てない。
雨が降り出さないことを祈りつつ、また電車に乗って都立家政駅へ向かった。ここは駅と交差する商店街がひとつだけの、わかりやすい構造の街だ。街灯には「家政」とのシャレと思われる火星人っぽいキャラクターの旗が下がっている。これは割と好きだ。商店街そのものも、一車線の街路に展開していて歩きやすい。古い店も新しい店も、この通りに仲良く軒を並べている。都心に少し近づいたせいか、上石神井よりちょっとお洒落な店もある。
大きくない駅前では、基本的にこの「ひとつの駅にひとつのメインストリート」という造りがしっくりくるし、何より暮らしやすそうだと僕は思う。そもそも商店街とは集積しているから便利なのだ。
ひとつ新宿寄りの野方駅もまた、短いアーケードを除いた五本の通りがひとつの大きな商店会となっている。各駅停車しか停まらない地味な駅だが、上石神井よりもむしろ賑わっていて、どの路地も人通りが多い。もちろん主力は食品の店だ。飲食店も意外と多い。この地域は平行して走るような路地がなく、人の通り道が限定されるのが功を奏しているのだろうか。今日まで歩いてきた中でも濃い商店街のひとつだ。
半ば予期していたが、空がどんどん暗くなってきた。ここで大人しく退散だ。どうも天候にはいまひとつ恵まれないが、こればかりは仕方ない。雨が本降りになる前に何とか帰宅できた。
一国一城令ではないが、一駅に一商店会というは、僕は賛成だ。会を運営するほうは大変だとは思うが、利用者にとっては何よりも存在がわかりやすく、買い物スタンプなどのサービスもより使いやすくなる。そして、あまり商店街の範囲を広くしすぎないことも大切だと思う。店が散らばって薄っぺらくなるよりも、濃密な商店街を目指したほうが街はきっと元気になる。
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